オールブラックやダークカラーアイテムで表現する媚びないカッコよさ。

MENS

「カラフル」がトレンドなのはわかっているが…
ダークトーンを着たい人のための5つの作法

メンズの注目トレンドは「スポーツ&ストリート」。各ブランドのランウェイには青、赤、黄色の3原色をコントラスト配色したストリートルックが溢れた。蛍光イエローや蛍光グリーンなどの蛍光色がポイントで使われているアイテムも数多く見られため、この2色には要注目。ヨットやテニスなどスポーツ由来のビッグアウターを主軸に、ハーフパンツを組み合わせるものが中心。ストリートは長期化したトレンドだが、細身で短いパンツが目立ち、ルーズなものは少なくなっている。

昨シーズンにヒット商品となったオープンカラーシャツ。若年層に広がったレトロ&ストリートを象徴するアイテムだ。このレトロ&ストリートのトレンドが、洗練されて今シーズンも登場した。今シーズンの特徴はカラー。茶系やダークカラー、アースカラーなどの秋冬色からパステルカラーまで幅広い。キーアイテムは、シャツ。オープンカラーが継続トレンドとなり、タートルネックと組み合わるルックも散見される。また、抜き襟やレギュラーカラーなども使用された。

また、80年代後半~90年代初頭のアメカジ(渋カジ)からインスピレーションを得た様なPOPな雰囲気のカジュアルや、ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティアートなどのヒップホップ、特にラッパーのファッションスタイルもアツいです。プレッピーやサーフなどの快活なファッション、ネオンカラー、POPな色柄のプリントシャツ、レトロサーフなボーダー柄、また、1970年代後半にブームとなったSF、アニメなどのギークカルチャーなどの要素を散りばめたアイテムも多数登場。ここ数シーズン続いてきた80年代トレンドを、少しバックデートて取り入れているのが今シーズンの特徴。

一方で今年は「テーラードジャケット」を使ったスタイルの注目度が高まりそう。単なるテーラリングではなくまるで古着のようなレトロなもの、英国調をリラックスさせたもの、色気があり流れるようなシルエットのものなど新解釈したルックが多く見られた。また、多くのブランドが「程よくラフな、ゆとりのあるジャケットスタイル」を提唱。ややゆったりとしたサイズ感のジャケットとボトムスを合わせたスタイルがトレンドとして人気が出てきそうです。

今季のメンズのトレンドを語るうえで重要なのが「ストリートのデフォルト化」だ。ストリートはここ数年のトレンドだが、今年もその勢いは衰えるどころか拡大の様相を呈している。もはやストリートが当たり前という状況だ。典型的なルックは、ビッグシルエットのトップス、ボディバッグ、底が厚くボッテリとしたシルエットのダッドスニーカー、新ロゴなど。その中で、各ブランドがデザインやカラーなどで独自性を追求している。一方で今シーズンは「シルエットの変化」が浮き彫りとなった。シルエットが細くなりつつあるのだ。ビッグシルエットを多く取り入れているコレクションでも、どこかに細い部分を見せたり、これまでシーズンと比較すると細くなっていたりしている。オーバーサイズに向かってきたトレンドが、折り返し地点に来ているのかもしれない。

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